オールオン4とは?費用や治療の流れ、メリット・デメリットを解説

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Index目次

オールオン4はインプラント治療の一種で、少ない本数で総入れ歯を固定する治療法です。

本記事では、オールオン4の概要や一般的なインプラントとの違い、費用相場、治療の流れを解説します。オールオン4がおすすめの人も紹介しているので、ご興味があれば対応する歯科を受診してみてください。

オールオン4とは何か

オールオン4は、従来のインプラント治療とは異なり、少ない本数のインプラントで総入れ歯を固定する治療法です。

上あごまたは下あごの片側に2本ずつ、合計4本のインプラントを斜めに埋入し、そのインプラントで総入れ歯を固定します。

この方法により、少ないインプラント本数で安定した義歯の装着が可能となるのです。

一般的なインプラントとの違い

一般的なインプラント治療の場合、1本の歯につき1本のインプラントを埋入するのが基本で、オールオン4では4本のインプラントで総入れ歯全体を支えます

また、インプラントを斜めに埋入することで、骨の量が少ない方でも適用可能な場合があるのが特徴です。

オールオン4のメリット

オールオン4にはいくつかのメリットがあります。ここでは、主に3つのメリットを取り上げて詳しく解説していきます。

少ないインプラント本数で固定できる

オールオン4は、4本のインプラントで総入れ歯全体を固定できるため、従来のインプラント治療と比べてインプラントの本数を減らすことができます

その結果、手術の負担や費用を抑えることが可能です。

治療期間が短く済む

オールオン4では、インプラント埋入手術から数日以内に仮の義歯を装着できるため、治療期間が短く済みます

従来のインプラント治療では、治療完了までに数ヶ月から半年以上かかることもありましたが、オールオン4なら短期間で新しい歯を手に入れることができるのです。

骨が少ない方でも適用可能

前述したように、オールオン4ではインプラントを斜めに埋入することで、骨の量が少ない方でも適用が可能になる場合があります。

従来のインプラント治療では、骨の量が十分でないと適用が難しいケースもありましたが、オールオン4なら治療の選択肢が広がる可能性があります

オールオン4のデメリット

オールオン4は多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットも存在します。ここでは、オールオン4のデメリットについて詳しく説明します。

インプラントに負荷がかかる

オールオン4は、少ないインプラント本数で総入れ歯を支えるため、1本あたりのインプラントにかかる負荷が大きくなります

そのため、定期的なメンテナンスを怠ると、インプラントの破損や脱落のリスクが高まる可能性があります。

定期的なメンテナンスが必要

オールオン4では、インプラントと義歯のしっかりとしたメンテナンスが欠かせません。定期的な通院による点検やクリーニングに加え、日々の丁寧な口腔ケアが求められます。

メンテナンスを怠ると、インプラントのトラブルや義歯の不具合につながる恐れがあります

オールオン4の治療の流れ

ここでは、オールオン4の治療の流れを段階別に詳しく解説します。オールオン4の治療は、大きく分けて以下の4つの段階に分けられます。

①検査と治療計画の立案

まず、専門医による口腔内の検査やCT撮影などの詳細な検査を行い、治療計画を立案します。この際、インプラントの埋入位置や本数、義歯のデザインなどを決定します。

②インプラント埋入手術

次に、治療計画に基づいてインプラント埋入手術を行います。オールオン4では、上あごまたは下あごの片側に2本ずつ、合計4本のインプラントを斜めに埋入します。手術は全身麻酔または局所麻酔で行われます。

③仮歯の装着

インプラント埋入手術から数日以内に、仮の義歯を装着します。この仮歯は、インプラントの治癒期間中に使用する補綴物で、見た目や機能性に多少の制限がありますが、義歯が安定するまでの期間を快適に過ごすためのものです。

④最終補綴物の装着

インプラントが骨と結合するまでの治癒期間(約3〜6ヶ月)を経て、最終的な義歯を装着します。この最終補綴物は、見た目や機能性に優れており、長期的に使用できるものとなります。

オールオン4の費用相場

オールオン4の気になる費用について、ここで詳しく説明します。オールオン4の費用は、治療内容や使用する材料、歯科医院によって異なりますが、ある程度の相場があります。

オールオン4の費用相場

方顎の費用相場

オールオン4の費用は、上顎または下顎の片側で250万円〜400万円程度が相場となっています。

つまり、上下の両方に適用する場合は、500万円〜800万円程度の費用が必要になるケースが多いです。

保険適用外である点

オールオン4は、現在のところ保険適用外の治療となります。

そのため、費用は全額自己負担となり、医療費控除の対象にはなりますが、高額な費用負担が必要になることは覚えておきましょう。

費用を抑える方法

オールオン4の費用を抑える方法としては、医療ローンの利用や分割払いの活用などがあります。また、治療内容によっては、インプラントの本数を減らすことで費用を抑えられる可能性もあります。

ただし、治療の質を下げてまで費用を抑えることは避けるべきでしょう。

オールオン4の費用相場について、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

関連記事:オールオン4の費用の目安は?注意点や治療のメリットを解説

オールオン4がおすすめの人

オールオン4は、多くの方に適用可能な治療法ですが、特に以下のような特徴を持つ方に適しています。ここでは、オールオン4に適した人の特徴について、詳しく説明していきます。

多数の歯を失っている方

オールオン4は、多数の歯を失った方や総入れ歯を使用している方に、特におすすめの治療法です。

従来の総入れ歯の場合、安定性や噛み心地に不満を感じている方も多いですが、オールオン4なら少ないインプラントで義歯を固定できるため、よりしっかりとした噛み心地を得ることができます。

骨の量が少ない方

インプラント治療を受けるには、ある程度の骨の量が必要ですが、歯を失ってから時間が経過すると、骨が徐々に減少していきます。

繰り返しになりますが、オールオン4ではインプラントを斜めに埋入することで、骨の量が少ない方でも適用可能な場合があります。

ただし、極端に骨が少ない場合は、骨造成などの追加治療が必要になることもあります

総入れ歯の安定が悪い方

総入れ歯を使用していても、安定が悪くて噛み心地に不満を感じている方は、オールオン4の適用を検討してみる価値があります

オールオン4では、インプラントで義歯を固定するため、総入れ歯のズレや外れを防ぐことができ、安定した噛み心地を得ることができます。

手術の回数を減らしたい方

インプラント治療では、複数回の手術が必要になることがありますが、オールオン4なら手術の回数を減らすことができます。

オールオン4では、インプラント埋入手術と義歯装着を同時に行うことが可能で、治療期間を短縮できるのも大きなメリットです。

まとめ

オールオン4は、少ない本数のインプラントで総入れ歯を固定する治療法であり、多くのメリットがあります。

一方で、定期的なメンテナンスが必要になるなど、デメリットがあることにも留意しましょう。

オールオン4への理解を深め、自分に合った治療法を選択することが大切です。気になる点があれば、ぜひ信頼できる歯科医院で相談してみてください。