オールオン4の費用の目安は?注意点や治療のメリットを解説

Xアイコン
facebookアイコン
LINEアイコン
Index目次

オールオン4とは、上顎もしくは下顎に4本のインプラントを埋め込んで10~12本の義歯を固定する治療法で、全顎に適用することもできます。インプラントを1本1本埋入するよりも身体に負荷がかかりにくく、費用負担が比較的少ないのが大きなメリットです。

本記事では、そんなオールオン4の費用の目安や費用に関わってくる要素についてまとめました。注意点や治療を受けるメリットも解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

オールオン4の費用相場:通常のインプラントとの比較

通常のインプラントの費用相場 オールオン4の費用相場
片顎の費用相場 360万~480万円 200万~300万円
全顎の費用相場 500万~1,000万円 400万~600万円
1本あたりの費用相場 30万~40万円 17万~25万円

多くの歯を失っている方や歯全体がボロボロの方がインプラントをしようとすると、従来は1本1本埋入しないといけませんでした。しかし、近年では医療技術が進み、4本のインプラントで10~12本の歯を補填できるオールオン4という治療法が普及しつつあります。通常のインプラントと比較して費用がどのように変わるのか、以下の項目ごとに見ていきましょう。

  • 片顎の費用相場
  • 全顎の費用相場
  • 1本あたりの費用相場
  • オールオン4は医療費控除の対象

片顎の費用相場

オールオン4も含めてインプラントは自費診療ですので、歯科医院によって費用設定が大きく異なることをまずは理解しておきましょう。そのため、以下でご紹介する費用は、あくまで目安とお考えください。

通常のインプラントで1本ずつ、上下どちらかの顎に12本埋入した場合の一般的な費用相場は、360万~480万円です。その一方で、オールオン4では片顎で200万~300万円程度が相場といわれています。

全顎の費用相場

通常のインプラントで全顎(20~24本)を治療する場合は、検査代や治療プラン作成代、施術代、メンテナンス代なども含めて500万~1,000万円ほどが相場です。

一方で、オールオン4を全顎に適用したときの費用相場は、400万~600万円となっています。オールオン4では埋入するインプラントの本数そのものが少ないため、通常のインプラントの半額以下に費用を抑えられるというわけです。

1本あたりの費用相場

インプラント1本あたりの費用相場は、通常のインプラントが30万~40万円、オールオン4が17万~25万円です。通常のインプラントよりもオールオン4のほうが十数万円安いことがわかります。「多数の歯を失っている」「歯がボロボロ」といった歯全体の治療が必要な方には、オールオン4が向いているといえるでしょう。

オールオン4は医療費控除の対象

オールオン4は、医療費控除の対象です。医療費控除とは、同一生計の世帯内で1年間に支払った医療費の合計が10万円以上であるといった条件を満たした場合に受けられる制度で、確定申告をすることで超過払い分の医療費が控除され、税金の一部の還付を受けられます。

オールオン4は通常のインプラントより費用負担が少ないといっても、決して安いわけではありません。同一生計の世帯内で10万円以上の治療費の支払いがあった方は、ぜひ医療費控除制度を活用しましょう。

オールオン4の費用に関わってくる要素

オールオン4の費用が歯科クリニックごとに異なるのには、主に以下の4つの要素が関係しています

  • 使用するインプラントメーカーや材質の違い
  • インプラントの保証制度の有無
  • 治療に対応できる専門医が在籍しているか
  • 処置に適した医療体制が整っているか

詳細を一つずつ見ていきましょう。

使用するインプラントメーカーや材質の違い

1つ目に、インプラントメーカーや材質の違いが挙げられます。インプラントは人工歯根(インプラント体)・土台(アバットメント)・人工歯(上部構造)で構成されており、インプラント体にはチタンや合金などの素材が使用されるのが一般的です。

インプラントメーカーは品質にこだわりを持っているところも多く、有名なメーカーの製品は費用が高い傾向にあります。人工歯の素材としてはジルコニアやセラミックがよく使われますが、中でも自然な見た目に仕上がるセラミックは人気で、費用も高めです。

インプラントの保証制度の有無

2つ目に、インプラントの保証制度の有無が挙げられます。万が一インプラントが破損したり脱落したりした場合に無償もしくは割引価格で再治療を受けられる制度のことで、保証期間は5~10年が一般的です。保証内容が充実していれば手厚いサポートを受けられますが、その分、費用がかさみます。

だからといって、保証が付いていないインプラント治療を受けるのはおすすめできません。再治療時などに料金の割引を受けられず、より高額な費用がかかるリスクがあるためです。

治療に対応できる専門医が在籍しているか

オールオン4の費用に関わる3つ目の要素は、治療に対応できる専門医が在籍しているかどうかです。オールオン4は通常のインプラントよりもさらに専門的な知識・技術、そして経験が求められますので、どの歯科クリニックでも対応できるとはいえません。

そのため、より専門性の高い知識・技術を身に付けた経験豊富な歯科医師を探す必要があります。オールオン4の治療費の大部分は、ハイレベルな技術を持つ歯科医師による処置料と捉えてもいいでしょう。

処置に適した医療体制が整っているか

オールオン4の費用を決める4つ目の要素は、処置に適した医療体制が整っているかどうかです。インプラントは外科手術によって埋入しますので、専用オペルームなどの適切な施設が欠かせません。また、歯科用CTのような先進医療機器も不可欠です。

精密かつ正確な処置を行うには、それだけの施設・設備が求められます。医療体制が充実しているほどオールオン4の費用も高めに設定される傾向にありますが、質の高い治療を受けるのに避けては通れない経費と考えると いいでしょう。

費用が安すぎるオールオン4に注意

オールオン4は通常のインプラントよりも費用負担が少ないといっても、できる限りコストを抑えたい方も多いのではないでしょうか。しかし、あまりにも費用が安すぎる場合は注意が必要です。

  • マイナーなインプラントを使用している可能性が高いため
  • 海外で埋入手術を実施するケースがあるため
  • 後から追加費用を請求されるリスクがあるため

3つの理由について、詳しく解説します。

マイナーなインプラントを使用している可能性が高いため

「激安」を謳っているオールオン4の治療では、マイナーなインプラントを使用している可能性が考えられます。インプラントメーカーは国内外に100社以上存在していますが、あまり一般的ではないメーカーの製品を使用しているかもしれないということです。

このような製品には明確な臨床データがないケースも多く、そのインプラントを使用しても本当に問題ないかどうかが保証できません。万が一トラブルが起きた際に対応してもらえないリスクもありますので、歯科医院がどのインプラントメーカーを採用しているのかしっかり確認しておきましょう。

海外で埋入手術を実施するケースがあるため

あまりにも費用が安いと、海外でインプラントの埋入手術を受けることになるかもしれません。一般的に日本よりも海外のほうが治療費が安いため、その国の治療費を記載して安く見せるという仕組みです。

しかし、海外に行ったとしても、必ずしも日本と同水準の医療施設や技術による処置を受けられるとは限りません。また、海外渡航の準備も必要ですし、航空券代などの費用も別途かかります。結果的に大きな出費につながってしまいますので、安すぎるオールオン4には注意しましょう。

後から追加費用を請求されるリスクがあるため

相場よりも安いオールオン4を謳っている場合、費用の一部のみが明示されている可能性が考えられます。たとえば、「100万円でできる」「80万円ぽっきり」といった広告が挙げられるでしょう。一見安いと思いがちですが、このようなケースでは、後から追加費用を請求されるリスクが高いです。

料金を巡るトラブルは、残念ながら後を絶ちません。額面にすべての費用が含まれているかどうか、必ず確認してください。1つの歯科医院のみに絞らず、複数の歯医者で見積もりを取って比較するのもおすすめです。

オールオン4を受けるメリット

オールオン4を受けるメリットは、以下の3つです。

  • 治療期間や通院回数の短縮
  • 身体への負荷がかかりにくい
  • 顎の骨が不足していても治療の相談が可能

なぜこれらがメリットといえるのか、一つずつ解説します。

治療期間や通院回数の短縮

通常のインプラント治療では、顎の骨に人工歯根を埋め込んだ後、骨と人工歯根とがしっかり結合するまでに数ヶ月間を要します。仮歯をつけるとはいっても、人工歯を被せるまでに5ヶ月間、人によっては1年以上かかるケースもあるようです。

その一方で、オールオン4は即時荷重と呼ばれる方法で手術を行い、その日のうちに人工歯を装着します。人工歯根の埋め込みから人工歯を被せるまでの工程を1日で終えられますので、治療期間や通院回数の大幅な短縮が可能です。

身体への負荷がかかりにくい

複数本のインプラントを埋入する際、インプラントの本数分だけ顎に穴を開けなければならず、痛みや腫れが心配されます。また、このようなケースでは手術は1回では終わらず、2~3回に分けて行われるのが一般的です。患者さんにとっては、肉体的にも精神的にも負担に感じてしまうでしょう。

しかし、4本のインプラントで10~12本の義歯を支えるオールオン4であれば、4箇所のみの切開で済みます。手術時間が短くなる上に1回で終わりますので、身体への負荷が少なくて済むのが、大きなメリットです。

顎の骨が不足していても治療の相談が可能

インプラントを埋め込む際に顎の骨が足りていない場合は、骨造成手術をしてから埋入する流れが一般的です。しかし、骨造成手術には別で費用がかかるケースも多く、患者さんの大きな負担になっていました。

オールオン4では骨造成手術は基本的に必要なく、骨の量が多いところを見つけてインプラントを埋入するのが特徴です。顎の骨が足りずに治療を断られてしまった方も、オールオン4に対応している歯科医院なら相談ができるでしょう。

まとめ

オールオン4の費用相場は、片顎が200万~300万円、全顎が400万~600万円、1本あたりが17万~25万円です。医療費控除の対象ですので、条件を満たす方は申請しましょう。

通常のインプラントよりも安いことに加えて、治療期間や通院回数が少なく、身体への負荷がかかりにくいといったメリットがあります。骨造成手術が必要ないのも、嬉しいポイントです。

以下では、千葉県でオールオン4におすすめの歯科医院をご紹介しています。近隣にお住まいの方は、参考にしてみてください。

関連記事:歯に自信のない方必見!千葉で信頼性の高いオールオン4(オールオンフォー)の5つのクリニックを紹介!