矯正歯科の選び方!納得のいく医院を見つけるためのポイント

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Index目次

矯正治療は、歯並びのコンプレックスを解消に導く治療法として人気です。しかし、見た目に大きく関わってくる治療であることや、費用が高額になりがちといった理由から、歯科医院選びに慎重になっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、納得のいく矯正歯科のポイントについて、「歯科医師編」「治療編」「院内環境編」「その他」の4つの視点から解説しています。これから矯正治療を受けたいと考えている方はぜひ最後までご覧いただき、矯正歯科選びの参考にしてください。

失敗しない矯正歯科の選び方【歯科医師編】

矯正歯科選びで失敗しないために、まずは歯科医師について以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 日本矯正歯科学会認定医以上の資格を有しているか
  • 治療のメリット・デメリットをきちんと説明してくれるか
  • 患者の要望を丁寧に聞く診療姿勢か

治療を進めるうえで歯科医師との相性はとても重要なので、しっかりチェックしたいところです。

日本矯正歯科学会認定医以上の資格を有しているか

まずは、在籍している歯科医師が日本矯正歯科学会認定医以上の資格を有しているか確認しましょう。日本矯正歯科学会は1926年に設立された学術団体で、歯科矯正に関する専門的な知識や技術を持つ歯科医師を「認定医」「専門医」「研修指導医」「臨床指導医」として認定する資格制度があります。

認定医は矯正歯科として基本となる資格で、5年以上の矯正歯科研修を受け、学会の試験に合格しないと認定医を名乗れません。専門医や研修指導医ともなると、より厳しい要件が課せられています。言い換えれば、認定医以上の資格があるかどうかは、矯正歯科に関する専門的かつ高度な知識や技術を身に付けているかどうかの指標にできるということです。

治療のメリット・デメリットをきちんと説明してくれるか

矯正治療には、メリットだけではなくデメリットも存在します。デメリットを聞くと心配になってしまう方もいるかもしれませんが、「こんなはずではなかった」と後悔しないためにも、メリット・デメリットの両方を知っておくことはとても重要です。

たとえば、マウスピース矯正は透明のマウスピースをつけるので装置が目立ちにくいほか、自分で取り外しできるといったメリットがあります。しかし、対応できる症例が限られるほか、マウスピースを1日20~22時間以上装着しないと期待したような効果を得られません。身体への負担や滑舌への影響なども考慮したうえで、メリット・デメリットの両方をきちんと説明してくれる矯正歯科医師を選びましょう。

患者の要望を丁寧に聞く診療姿勢か

患者さんの要望に丁寧に耳を傾ける姿勢や、コミュニケーション能力もチェックしましょう。どんなに高度な知識や技術を身に付けていても、どんなに症例対応経験が豊富でも、コミュニケーションがうまく取れない歯科医師だと、患者さんの多くは「任せて大丈夫だろうか」と心配になってしまうでしょう。

また、患者さんの気持ちを置き去りにしてさっさと治療に進もうとする歯科医師にも要注意です。カウンセリング時の歯科医師の言動をチェックし、態度が高圧的でないか、患者さんの話を途中で遮ることがないかなどを確認しておきましょう。

失敗しない矯正歯科の選び方【治療編】

治療面における矯正歯科選びのポイントは、以下の3つです。

  • 矯正装置や治療方法の選択肢が豊富か
  • 治療にかかる費用や期間を事前に伝えてくれるか
  • 矯正治療中のトラブルにすぐ対応してくれるか

上記を踏まえて、患者さんのライフスタイルやお悩みに合わせて、柔軟に対応してもらえる矯正歯科を選びましょう。

矯正装置や治療方法の選択肢が豊富か

医療の進歩に伴い、矯正装置や治療方法の選択肢が増えています。矯正装置でいえば、表側矯正をはじめ、裏側矯正やマウスピース矯正などを選べるようになりました。また、歯並び全体を矯正する以外にも、気になる箇所だけを矯正する部分矯正という分野も登場しています。

歯科医院を探す際は、なるべく多くの選択肢があるところを選びましょう。自分が希望する矯正装置や治療方法に対応しているのはもちろんのこと、治療期間や予算に合わせて柔軟にプランを組み立ててもらえるかも重要なポイントです。

治療にかかる費用や期間を事前に伝えてくれるか

矯正治療にかかる費用や期間は、患者さんにとって負担になりやすい項目です。経済的、時間的に無理なく治療を進めるためにも、費用や治療期間がどのくらいかかるのか事前に伝えてくれる歯科医院を選びましょう。費用の内訳や追加費用の発生有無、通院回数の目安の確認なども重要です。

複数の歯科医院で事前に見積もりを取って比較するのもいいでしょう。その際、費用や期間について明示しない歯科医院には注意してください。こういったところで治療を受けるとトラブルにつながりやすいため、避けたほうが無難です。

矯正治療中のトラブルにすぐ対応してくれるか

矯正治療中は、装置が外れるなどのトラブルが付きものです。放置しておくと歯の痛みや違和感の原因となりますので、すぐに相談する必要があります。このような場合にスピーディーに対応してくれる歯科医院であれば、治療内容や治療期間に大きな影響を与えることなく治療を続けやすいでしょう。

トラブル発生時にどこまで対応してもらえるか、カウンセリング時に確認しておくことをおすすめします。院内の雰囲気やスタッフの態度にも注意を払っておきましょう。多忙を理由に患者さんをないがしろにするような歯科医院は、トラブル発生時にきちんと対応してくれない可能性が高いです。

失敗しない矯正歯科の選び方【院内環境編】

院内環境の視点から見た矯正歯科選びのポイントは、以下の3つです。

  • 診療室がプライバシーに配慮されているか
  • 歯科医療機器・設備が整っているか
  • 衛生管理や感染症対策がなされているか

詳細を解説します。

診療室がプライバシーに配慮されているか

歯並びのお悩みは、デリケートなテーマです。歯科医師と相談している内容や治療中の姿を他人に聞かれたくない、見られたくないという方も多いのではないでしょうか。このような患者さんの心情をくみ取り、プライバシーに配慮した完全個室型のカウンセリングルームや、診療室を完備している歯科医院が増えてきています。

患者さんのなかには、「完全個室だと圧迫感があって苦手」という方もいるでしょう。そのような方には、パーテーションやカーテンなどで仕切る半個室タイプの診療室を備えている歯科医院がおすすめです。

歯科医療機器・設備が整っているか

精密かつ正確な診断・治療を行うには、今や歯科医療機器・設備の活用が欠かせません。たとえば、「セファログラム」は歯並びや頭部のレントゲン写真を撮影するための機材で、一般的な矯正歯科では当たり前に使用されています。

歯科クリニックのなかには、歯科医療機器・設備について公式ホームページに掲載しているところも多いです。可能であれば事前に目を通し、詳細を確認しておきましょう。カウンセリング時に直接確認するのも一手です。

衛生管理や感染症対策がなされているか

衛生管理や感染症対策に力を入れるのは歯科医院として当然ですが、どういった取り組みをしているのかを知っておくことも大切です。院内の衛生管理や感染症対策について公式ホームページに掲載している歯科医院も多いので、確認してみてください。

また、院内全体に掃除が行き届いているかもチェックしましょう。隅々まで清潔感が保たれている歯科医院は、診療も丁寧な場合が多いです。逆に院内の清掃すらきちんとできていないようなところは、治療内容もぞんざいな可能性が高いでしょう。

失敗しない矯正歯科の選び方【その他】

歯科医師・治療・院内環境以外でチェックしておきたいポイントは、以下の4つです。

  • 月の半分以上の診療日を設けているか
  • 一般歯科と連携しているか
  • 予約が取りやすいか&待ち時間が長すぎないか
  • 立地や診療時間などの面で通いやすいか

詳細を解説します。

月の半分以上の診療日を設けているか

多忙を極める矯正歯科医がいる歯科医院では、休診日が多く設定されている場合があります。しかし、矯正治療中は装置の不具合や痛みなどのトラブルが発生するリスクが付きものです。いざというときのためにも、月の半分以上の診療日を設けている歯科医院を選びましょう。

診療日が多くても、「矯正歯科の診療は月に1回のみ」といった制限を設けているクリニックもあります。このようなケースではスケジュールがなかなか合わず、治療期間の延長につながってしまいますので、なるべく避けたほうがいいでしょう。

一般歯科と連携しているか

矯正治療中は、普段以上にお口のトラブルが起こりやすい状態です。特にワイヤー矯正は歯磨きにコツがいりますので、むし歯や歯周病のリスクが高まります。これらのトラブルの早期発見・治療をするためにも、一般歯科と連携している矯正歯科を選びましょう。

ちなみに、一般歯科のなかで矯正治療にも対応している歯科医院も、少数ながら存在します。その場合は、矯正歯科を担当する歯科医師が常勤であるかどうかを確認しておきましょう。矯正を担当する歯科医師の勤務時間が少ないと、矯正装置にトラブルがあった際の対応の遅れや、予約が取れなくて治療が進まないといった不便が生じやすいためです。

予約が取りやすいか&待ち時間が長すぎないか

予約の取りやすさや待ち時間も要チェックです。せっかく通いやすい矯正歯科を見つけても、数ヶ月先まで予約が取れないとなると治療が遅れ、想定よりも治療期間が長引いてしまうでしょう。

また予約時間通りに行ったのに、結局待たされるというケースも少なくありません。口コミやレビューサイトに掲載されている投稿も参考にしながら、通いやすい歯科医院であるかを見極めましょう。

立地や診療時間などの面で通いやすいか

立地や診療時間も、重要なポイントです。駅やバス停から距離があると通院そのものが苦になってしまいますので、アクセスしやすいところを探しましょう。駐車場完備の歯科医院であれば、車での通院もおすすめです。

診療時間については、夜遅くまで診療している歯科クリニックや土日祝日の診療に対応しているところもあります。ライフスタイルに合わせた歯科医院を選ぶと、無理なく通いやすいでしょう。

まとめ

納得のいく矯正治療を受けるには、歯科医師や治療内容、院内環境などの要素が大きく関わってきます。矯正治療を始めるにしても、歯科医院の数が多くてどこを選べばいいか迷っているという方も多いでしょう。

今回ご紹介した13のポイントを参考に、自分に合ったところを見つけてください。