矯正治療の値段の相場は?治療方法やケース別に解説

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「ガタガタの歯並びが気になる」「もう一度、心から笑えるようになりたい」とお悩みの方には、矯正装置を使って歯並びを整える矯正治療がおすすめです。しかし、矯正治療は基本的に自由診療であることから、値段の相場が分からずに治療を迷っている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、矯正治療の治療方法別・ケース別の値段の相場や費用の内訳について解説しています。矯正治療を検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。

【治療方法別】矯正治療の値段の相場

まずは、矯正治療の治療方法別に値段の相場を見ていきましょう。矯正治療で対応している治療方法は、大きく分けてワイヤー矯正・マウスピース矯正・リンガル矯正・ハーフリンガル矯正の4種類です。

矯正治療は基本的に自由診療であり、歯並びを整えるための矯正治療には一般的に保険を適用できません。歯科クリニックによって値段の設定が大きく異なりますので、これからご紹介する費用相場は、あくまで目安としてお考えください。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正の値段の相場は、20万~130万円です。国内で早くから取り入れられている治療方法で、歯の表側にブラケットとワイヤーを装着して歯を動かしていきます。

金属ワイヤー装置による矯正が広く知られていますが、近年では透明のプラスチックや天然の歯に近い色味のセラミックなどの素材を使ったワイヤー矯正も人気です。目立ちにくい素材であればあるほど、値段が高くなる傾向にあります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正の値段の相場は、10万~150万円です。透明のマウスピースを一定時間装着して歯並びを整えます。透明のマウスピースを装着するので目立ちにくく、矯正治療中であることを周囲に気付かれにくいのが大きなメリットといえるでしょう。

職業柄、ワイヤー装置による矯正が難しい方にも向いています。また、食事や歯磨きなどの際は装置の取り外しが可能で、衛生面からも人気の高い治療方法です。

リンガル矯正

リンガル矯正の値段の相場は、30万~230万円です。「裏側矯正」や「舌側矯正」とも呼ばれており、歯の裏側に装置を付けて歯並びを整えていきます。表側から見たときに装置が目立ちにくいため、周囲に知られずに矯正治療をしたい方におすすめです。

ただし、リンガル矯正には高度な技術が求められますので、ほかの治療方法と比較して値段が高い傾向にあります。対応している歯科クリニックも、それほど多くありません。

ハーフリンガル矯正

ハーフリンガル矯正の値段の相場は、35万~180万円です。上顎は裏側、下顎は表側に装置を付けて歯を動かします。

表側矯正とリンガル矯正の「いいとこ取り」をしたようなイメージで、表側矯正より装置が目立ちにくく、リンガル矯正よりもリーズナブルな点が人気です。口を開けたときに下の歯が多く露出する方には不向きですが、上の歯が多く見える方には適している治療方法といえるでしょう。

【ケース別】矯正治療の値段の相場

ひとくちに矯正治療といっても、「歯並び全体の見た目を整えたい」「部分的に歯並びを整えたい」「気になる1本だけなんとかしたい」など、患者さんによって希望する仕上がりは異なるでしょう。

一人ひとりのニーズに応えるべく、全体矯正・部分矯正・1本のみ矯正など、ケース別に診療体制を整えている歯科クリニックもあります。各ケースでどのように値段の相場が異なるのか、詳しく見ていきましょう。

全体矯正

全体矯正の値段の相場は、60万~230万円です。文字通り歯並び全体を矯正する治療方法で、奥歯から前歯まで幅広い範囲の歯を動かします。見た目を整える以外にも、噛み合わせに問題がある方の治療にも対応可能です。

ワイヤー矯正を基準に考えた場合、リンガル矯正やハーフリンガル矯正は値段が高めに設定される傾向にあります。マウスピース矯正は同程度か、やや割安のケースが多いようです。

部分矯正

部分矯正の値段の相場は、10万~80万円です。上下の前歯部分を動かすのが一般的で、ほとんどは全体矯正よりも安い費用で治療できます。

治療期間も全体矯正より短いことが多く、なるべく低コストかつ短期間で矯正したい方におすすめです。ただし、噛み合わせに不具合があると歯並び全体を治療しないといけないケースもありますので、部分矯正を考えている方は歯科医師としっかり相談してください。

1本だけ矯正する場合

気になる1本だけを矯正したい場合は、基本的には部分矯正として取り扱われます。歯科クリニックによっては、1本3万~4万円といったように1本あたりの値段を設定しているところもあります。

1本だけの矯正であっても、歯や歯茎を傷付けたり、ほかの歯並びに影響が出たりする可能性がありますので、必ず歯科医師に相談してください。

小児矯正の値段の相場.1期治療

歯並びは、将来的な全身の健康とも深く関係します。そのため、お子さんが小さいうちから矯正治療を始めることは、非常に大切です。小児矯正は、歯の成長段階に合わせて1期と2期とに分けて行います。

乳歯と大人の歯が混在している時期に行う小児矯正の1期治療は、顎の骨格を調整して大人の歯が正しく生え揃うように導くのが主な目的です。1期治療の治療器具ごとの値段の相場を見ていきましょう。

プレート

プレートは別名「床矯正装置」「拡大床」などと呼ばれるもので、値段の相場は5万~45万円です。顎のアーチを拡大し、歯が並ぶ適切なスペースを作って歯並びを整える目的で使用されます。

ガタガタの歯並びや八重歯が突出した歯並びなど、噛み合わせの治療に用いられるケースが多いです。装置はプラスチックのプレートと歯を動かすための金属のバネでできており、患者さん側で自由に取り外せます。

リンガルアーチ

リンガルアーチの値段の相場は、3万~10万円です。歯の裏側のアーチに沿って金具を付けるのが特徴で、特定の歯を動かしたり、後から生えてくる大人の歯のためのスペースを確保したりする目的で使用されます。

早いうちに乳歯が抜けてしまったお子さんの歯並びの治療や受け口の治療などにもおすすめです。なお、リンガルアーチは固定式の矯正装置のため、自分で装置を取り外すことはできません。

拡大装置

拡大装置の値段の相場は、3万~45万円です。上顎に取り付け、装置に付いているねじを調整することで歯並びの幅を広げます。大人の歯がきちんと生え揃うように、土台となる顎の骨を広げてスペースを作るのが主な目的です。

拡大装置には、固定式タイプと取り外しできるタイプとがあります。お子さんにかかるストレスも考慮し、歯科医師と相談しながら負担の少ない方法を選んであげてください。

ヘッドギア

ヘッドギアの値段の相場は、10万~20万円です。帽子型のかぶりものと矯正金具を組み合わせた装置で、奥歯を後方へ引っ張ることで歯の位置を整えます。顎が成長しすぎないようにコントロールしたり、出っ歯を治療したりするのにもおすすめです。

ヘッドギアは装置が他人から見えますので、お子さんの中には嫌がる子もいるかもしれません。自分で取り外せますので、学校へ行くときや出かけるときなどは外して大丈夫です。

小児矯正の値段の相場.2期治療

お子さんによって差はありますが、12歳頃を目処に大人の歯が生え揃い、小児矯正は2期治療の段階に入ります。2期治療では、成人の矯正治療と同様に歯並びを整えることに重点が置かれるのが特徴です。

矯正方法も大人と同じで、ワイヤー矯正・マウスピース矯正・リンガル矯正といった多彩な選択肢が用意されています。2期治療で行われる治療方法の値段の相場をまとめましたので、参考にしてください。

ワイヤー矯正

2期治療におけるワイヤー矯正の値段の相場は、20万~110万円です。歯の表側に装置を付け、ワイヤーの力で歯並びを動かしていきます。

様々な症例に対応できる一方で、装置が目立つことから、見た目を気にされるお子さんも少なくありません。透明のプラスチックやセラミックなど、目立ちにくい素材を使ったワイヤー矯正に対応しているところもありますので、相談してみてください。

マウスピース矯正

2期治療におけるマウスピース矯正の値段の相場は、10万~110万円です。透明のマウスピースを装着し、歯並びを整えます。矯正装置を目立たせたくないお子さんにピッタリな治療方法といえるでしょう。

しかし、取り外しできるがゆえに、規定の装着時間が守られにくいといったデメリットもあります。矯正治療の重要性をお子さんにしっかり理解してもらうことが、小児矯正を成功させるポイントです。

リンガル矯正

2期治療におけるリンガル矯正の値段の相場は、33万~165万円です。歯の裏側に矯正装置を取り付け、歯を動かしていきます。周囲から見たときに装置が目立ちにくく、表側矯正より虫歯のリスクが低いのが特徴です。

その一方で、ほかの矯正方法よりも費用が高めに設定されており、治療期間も長引く傾向にあります。お子さんの気持ちを第一に優先しつつ、歯科医師とも相談して無理のない選択をしましょう。

矯正治療にかかる値段の内訳

矯正治療では、治療費とは別に検査料や診断料、保定料などの費用が別途発生するケースがあります。それぞれの値段の相場をまとめましたので、参考にしてください。

これらの費用をすべて含んだトータルフィーで料金を支払う歯科クリニックもあれば、来院ごとに費用を支払うところもあります。料金に関する疑問を放置しておくと後々トラブルにつながりかねないので、提示された値段の内訳や費用の支払いシステムは、必ず確認しましょう。

検査料

検査料の値段の相場は、1万~7万円です。虫歯や歯周病などがあると矯正治療よりも先にこれらの歯の治療から行う必要がありますので、まずは口内の状態を検査しないといけません。

そこで、レントゲンや歯科用CTを活用して口内を撮影したり歯型を採取したりして、現在の歯並びや顎の骨の状態、治療が必要な歯の有無をチェックします。検査の段階では、治療を受けるかどうか確定する必要はありません。

診断料

診断料の値段の相場は、1万~5万円です。精密検査で得られたデータをもとに、矯正治療ができる状態かどうかを診断します。そのまま矯正治療に進む場合は歯がどのように動くかシミュレーションを実施し、治療計画の説明をするという流れです。

治療プランごとの治療費の説明も、この段階で行われます。提示された料金が総額なのか他に料金が発生するのか、しっかり確認しておきましょう。

矯正・保定料

矯正にかかる費用は装置によって異なりますが、10万~230万円程度が相場です。矯正治療が終わって装置が外れた後は、歯並びが元の位置に戻ってしまわないようにリテーナーという保定装置を装着します。

保定装置にもワイヤー型・マウスピース型・プレート型などの種類があり、1万~6万円程度がおおよその目安です。また、保定期間中も定期的な通院が必要で、3,000~5,000円程度の観察料がかかります。

まとめ

矯正治療はワイヤー矯正やマウスピース矯正など治療方法の選択肢が豊富ですが、自由診療という特性から、歯科クリニックによって値段の設定に大きな差があります。治療中の見た目なども考慮しつつ、予算的に無理のない範囲で行えるところを選びましょう。

矯正治療で歯並びを整えることは健康にメリットがあるばかりではなく、自信にもつながります。口元のコンプレックスでお悩みの方は、矯正歯科のある歯科クリニックにご相談ください。

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