インビザラインで抜歯は必要？判断基準となる歯の状態について解説

2024/09/03

たいていの人は抜歯しなくても大丈夫

「歯科矯正は抜歯が必要」と思っている方は少なくありません。抜歯が必要かどうかは、症例によって異なりますが、インビザラインは抜歯を行わずに歯科矯正できるケースが多いです。_ただし、歯を並べるスペースが足りない場合は、「IPR」と呼ばれる処置が必要になることがあります。これは、歯と歯をほんの少し削ってスペースを確保する方法です。歯の表面のエナメル質をヤスリがけのように削るため、歯の健康に影響を与えることはありません。

後方移動でスペースを確保できる場合も不要

インビザラインは、奥歯を後方に移動させる動きが得意とされています。これを「後方移動」と言い、奥歯を一本ずつ後方に移動させてスペースを確保し、歯並びの改善を行います。出っ歯や受け口、ガタガタの歯並びなどは、後方移動が必要になるケースが多いです。_後方移動は抜歯よりも確保できるスペースは少ないですが、IPRよりも確保できるスペースが大きくなります。「できるだけ健康な歯を抜きたくない」と考えている方にとって、インビザラインは良い選択肢となるでしょう。

治療を妨げる親知らずがあるなら必要

インビザラインに限らず歯科矯正では、治療の妨げとなる親知らずがある場合、抜歯が必要になることがあります。たとえば、後方移動が必要になる症例では、親知らずがあると歯の移動が困難になるため抜歯が必要です。_抜歯が必要かどうかはレントゲン撮影を行うことで判断できます。また、親知らずがあることによって、他の歯を圧迫していたり虫歯になっていたりする場合は、矯正治療を行うかどうかにかかわらず抜いた方が良いケースもあります。